夜尿症とは
5歳以降で月に1回以上のおねしょが3ヵ月続く場合を「夜尿症」1)といい、病気として扱われ治療の対象となります。
日本には約80万人の夜尿症がある子どもがいて、アレルギー疾患に次いで多い病気であり1)、小学校入学時点では夜尿症がある子どもは4~5名(30名クラスの場合)いると想定されます。
夜尿症を就学時健診でチェックする意義
- ●高学年で行う宿泊を伴う学習体験時に無理なく参加するため
[病院での治療に数年かかる場合がある] - ●夜尿症によるストレスは、両親の離別、両親の争いに次いで高く2)、夜尿が長引くと、自尊心の低下、幸福度合いの低下など精神面や睡眠等に影響を及ぼし、学校生活での問題行動が増え、その結果、学業成績にまで悪影響を及ぼしたとの報告等があるため
対策
夜尿症は不規則な生活でも起きることが知られています。病院で治療する前に生活改善の取り組み3)を行うことを提案します。具体的な方法については、このサイト(おねしょ!卒業プロジェクト)の「おねしょで悩むお子さまとその家族の方へ」を保護者の方々にご紹介ください。
https://onesho.com ※「おねしょ卒業」で検索。
- ●規則正しい生活をする(早寝、早起き、夕食後から就寝時まで少なくとも2時間以上空ける)
- ●寝る前に水分を摂り過ぎない(夕食時から就寝までコップ1杯(200mL)程度)
- ●夕食時の塩分を控える
- ●寝る前にトイレに行く
- ●寝ている時の寒さ(冷え)から守る
上記のような生活改善を1ヵ月程度行ってもよくならなければ、夜尿症を診てくれる病院で診てもらいます。
- 1)日本夜尿症学会編集:夜尿症診療ガイドライン2016 診断と治療社:vi.
- 2)N M Van Tijen, et al. British journal of urology. 1988; 81 Suppl 3: 98-99.
- 3)日本夜尿症学会編集:夜尿症診療ガイドライン2016 診断と治療社:55-57.
最終更新日:2022年12月14日
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