おねしょの基礎知識

夜中に起こしていいの?いけないの?

夜寝ている時に起こしてトイレに行かせることは勧められていません。

夜寝ている時、おねしょをする前に起こしてトイレに行かせるのは、医学的に勧められていません。夜間の睡眠が妨げられると、体の中で尿をつくる物質が増えて、夜間の尿の量が増えてしまうといわれています。

ではなぜ、「夜尿アラーム療法」で起こすのは勧められるのでしょう?
アラーム療法は、膀胱が尿で充満したタイミングで起こすようになっています。夜尿症の子どもで未発達な、睡眠中の排尿反射抑制のシステムを強化する治療で、膀胱が尿でいっぱいになった時に脳を刺激するのです。その結果、夜間につくられる尿の量が減ったり、膀胱に溜められる尿量が増えたりします。
このアラーム療法は夜尿症の子どもの約70%に効果があるといわれています。

  • 短期の宿泊行事で夜尿の不安があるなど、特殊な場合では、夜間睡眠中に起こしてトイレに連れて行くことはよいとされています。

金子一成. 小児科医が知っておきたい夜尿症のみかた. 南山堂. 2018.

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