おねしょの基礎知識

おねしょと便秘は関係あるの?

夜尿症があると便秘もあることが多いです。便秘を治すと夜尿症も治ることもあります。

夜尿症の人は、夜尿症のない人に比べて、5倍便秘が多くなっています。便がたまると膀胱が押されて、尿を溜められる量が減ってしまうのです。子どもには、「固体であるところのうんちと、液体であるところのおしっこが、おしくらまんじゅうすると、おしっこは負けて漏れるんです」と、説明するとよく理解できるようです(図)。便秘のある夜尿症患者に1年間便秘の治療をすると、半数以上で夜尿症も改善されるといわれています。
便秘があるようなら、夜尿症の治療の前に便秘を治します。

なお、子どもには便秘しているという自覚がない場合があり、ころころの硬い便が普通だと思っていて、バナナ状の通常便がでたときに、「下痢した」と訴えることがあります。したがって、保護者には子どもの排便について正しく把握してもらうことも、治療には必要になってきます。

日本夜尿症学会 編. 夜尿症診療ガイドライン2021.p94-96. 診断と治療社 2021.

金子一成. 小児科医が知っておきたい夜尿症のみかた. 南山堂. 2018.

JP-MNM-2300360