今すぐ何とかしたい
おねしょの対応
おねしょが子どものこころと成長へあたえる影響は?
夜尿症はいじめよりも多く心に傷がつき、子どもの自尊心も低くなります。お子さんが悩んでいるようならすぐに受診を。
夜尿症の子どもは自尊心やQOL(生活の質)が低く、治るのが遅くなると大人になっても精神面に影響を残すことがあるという海外の調査報告があります。「自分だけおねしょをしている」と気づくと、子どもは夜尿を「恥ずかしい失敗」と感じるようになります。そして、気にしていないふりをしていても、繰り返される失敗によって子供の自尊心は低下して、表情も暗くなっていきます。
夜尿症が子どもに与える影響を調べたところ、8~16歳の夜尿症の子どもでは、両親の離別、争いに続いて、夜尿症が3番目に強い精神的外傷をもたらす出来事でした。また夜尿症は、いじめよりも悪い経験と感じていたことがわかっています(図)。
夜尿症のあるお子さんが悩んでいるようなら、年齢、程度にかかわらず、すぐに医師に相談してみましょう。
Van Tijen NM, et al. Br J Urol 1998;81 (Suppl 3): 98-99.
冨部志保子 著.バイバイ、おねしょ! 朝日新聞出版. 2015.
日本夜尿症学会 編. 夜尿症診療ガイドライン2021. 診断と治療社 2021.
おねしょで悩むお子さんと保護者の方へ
スクールセーフティネット・リサーチセンター代表 田村 節子先生にお話しをお伺いしました。
おねしょのある子どもがおかれた環境
おねしょをした子どもたちは様々な感情に苛まされています。たとえば…。「またやっちゃった。お母さんに叱られる。恥ずかしい。」でも自分ではどうにもできない・・・おねしょは決して本人の意思でコントロールできるものではありません。
おねしょは放っておいていいの?
おねしょは子どもの自尊心の低下を招く可能性があります。自尊心とは、自分を大切に思う気持ちです。こちらはおねしょがある子どもとない子どもの自尊心を比較したデータです。おねしょがある子どもでは、おねしょが無い子どもに比べて自尊心が低い子どもが多いという結果でした。
おねしょのある子どもへの接し方
治療の主役は子ども自身であるということを本人に認識してもらうことが大切です。自覚することで治療に取り組む姿勢に良い影響が期待できます。治療に前向きに取り組んでもらうために、お子さんのサポート方法をご紹介します。
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